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着物の仕立てからアフターメンテナンスまでを行う糸の匠センターが、複合施設『ITO-no-MUSEUM』オープン。

仕立てからアフターメンテナンスまでを行う「糸の匠センター」が、複合施設『ITO-no-MUSEUM』オープン。
拘り続けた品質と技術を公開
糸の匠センター(日本和装ホールディングス株式会社)
糸の匠センター センター長 波島 明美氏

ITO-no-MUSEUM

2004年に設立された「糸の匠センター」は、18年近い実績を積み、厳しい検査体制と確固たる縫製技術で、「仕立て満足度No.1」(2014年矢野経済研究所調べ)の前検品~仕立~後検品、アフターメンテナンス体制を構築している。総加工点数は55万点以上。こうした仕立てを中心とした物流部門が拠点とする京都に2021年11月、『ITO-no-MUSEUM』をオープンした。併せて他企業からの仕立て依頼も積極的に募集する。

◆仕立てやお手入れの知識を「知る、見る、体験できる」複合施設『ITO-no-MUSEUM』
『ITO-no-MUSEUM』は、エレベータから降り立つと、経糸と緯糸をモチーフにしたエントランスが落ち着いた調光で来客を出迎える。全体的にシックでモダンなデザインでゆったりと時間が経過していくような空間である。「糸の匠センター」センター長の波島氏にお話を伺った。
「消費者の皆様は、職人の技術を見学されることや半衿の付け方など、様々な技法を学ぶ事に興味を持たれる方も多いです。『ITO-no-MUSEUM』では、こうした講座を積極的に行い、和裁士の縫製を見学頂くなど、様々な学ぶ場も提供し、着物の知識を知ってもらう場にすることを考えております。着物の技法や知識を体験していただける場として、当社の会員様はもちろん、他の小売店様にもご覧いただけると考えております。そのために撮影やご休憩、講座などを開くマルチルームも完備しております。」と波島センター長は語った。

糸の匠センター

『ITO-no-MUSEUM』概要
糸の匠センター:着物や帯の前検品・検査。加工後の後検品を行う。
日本和裁技術院:和裁士による縫製技術の研究および縫製加工を行う。
きものリフレッシュセンター:丸洗いや染み抜きなどのアフターメンテナンスを担当。
マルチルーム:きもの関連の教養講座開催や撮影ミニスタジオなど多目的に活用。

◆満足度No.1の厳しい検査体制と確固たる縫製技術
「当センターでは、およそ年間3~4万点程度、着物や帯の仕立てがございます。お客様の声に応えて長く事業を行う中で、いつ、どこで、何を、だれが注文しても同じ規格になるように仕様を統一するようになりました。仕立ての仕様書もオリジナルのもので、当初の数ページから今では24ページになりました。また全ての商品をタグで管理し、基幹システムで統合しております。商品管理体制の充実に力を入れ、現在およそ80名程度が働いています。おかげさまでクレームが少ないことも一つの特徴です。」と波島センター長は語る。
検品工程では、机の上で目視にて一点一点確認。さらに反物を吊ってから、もう一度目視で確認する。これはお客様が、着物を着てから商品を見ることを想定して、重点的に行っている確認作業である。また、たとう紙の上に商品写真を貼って送る。これはたとう紙を開けなくても、お客様が中に何が入っているかを確認することができるといったサービスの一環。こうした取組はお客様に好評である。

日本和裁技術院

◆和裁士が縫製する現場を見学・確認することも可能
縫製に関しては、国内縫製・日本和裁技術院および子会社の縫製工場とで行う。日本和裁技術院は、京都に存在。ガラス張りにされており、和裁士の方が実際に縫っている工程も見学・確認することができる。取材に伺った際には、複数の和裁士が縫製を行っており、和裁士歴20年前後のベテランの方が多く活躍されている。

◆他企業様の仕立て・検品・メンテナンスも積極的に募集
「コロナ禍による世界情勢の変化は、仕立てなどにも影響を及ぼしています。こうした中、当センターでも、微力ではございますが仕立てでお困りの企業様のお手伝いをできれば、と考えております。素晴らしい着物文化の発展のお手伝いをさせて頂く事ができましたら幸いです。」と波島センター長は語った。

◆参考価格(詳細に関しましては糸の匠センターまでご連絡・ご確認下さい。)

『ITO-no-MUSEUM』は、見学も可能。見学などの問い合わせは下記まで。

糸の匠センター(日本和装ホールディングス株式会社)
住所:京都市下京区堀川通高辻上ル吉水町344 アスティル京都ビル
TEL:075-801-0073
e-mail:itonotakumi@wasou.com

筆者:松尾俊亮

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