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着物最大手やまとが総売上200億を突破

非正絹カジュアルの丸巻き商品シフトが成功

今年100周年を迎える着物業界最大手の㈱やまと(田村裕二社長)の2016年度業績は、売上高が20,257百万円で前年比102%の増。経常利益も613百万円で同102%となり、総売上は2011年から5年ぶりに200億円台となった。客数は前年比98%と微減したが、客単価が104%と増加。買上げ点数は94%だが、一品あたりの単価は106%と伸びている。
これについて田村社長は「客単価はここ数年ずっと下降していたが、非正絹カジュアルきもの(合繊・木綿、麻など)を低価格のプレタではなく、丸巻きにしてマイサイズに仕立てる提案に力を入れたことで客単価アップに成功。低価格にはない縫製と、なによりもマイサイズという着心地の良さを提案することで低価格のプレタにはない魅力を打ち出したのが功を奏した。また、下半期からは小物も1000円台の低価格品から少し高価格でファッション性の高いものに入れ替え、一品単価のアップに努めた」と語った。
出店については、やまとが市川(千葉県市川市)、戸塚(神奈川県横浜市)、博多(福岡県福岡市)、新小松(石川県小松市)の4店舗を新規出店。店頭のロゴも「やまと」や「YAMATO」を使い分けるなど、地域特性に合わせた店舗づくりを行った。
一方で、「白いシャツのように着る、新しい日常をつくるきもの」をコンセプトに一昨年スタートした新ブランド「THE YARD」は、仙台パルコ(宮城県仙台市)に7月に2店舗目をオープン。「メンズきものテーラー」というコンセプトを打ち出しているY.&SONSは新規出店こそなかったものの、伊勢丹新宿店メンズ館に6月~7月に期間限定ショップをオープン。好評を得てコラボレーション企画も進んでいる。DOUBLE MAISONのポップアップショップも京都河原町に6月にオープンし、7期目となる2017年はリアルショップの出店も計画中だ。さらには若者向けの「なでしこ」は、顧客が20代から30代、40代にシフトしているのに合わせて「KIMONO by NADESHIKO」というリブランディングを4店舗で実施。このリブランディングは今後も力を入れていくという。
なお、同社は2017年4月から産地への支払い早期化の取り組みをスタート。小売りの立場から産地の安定的、継続的なものづくりをサポートするため、仕入れ代金の支払い方法を変更するもので、月2回の現金払い、歩引き0、当座借入商品の期中売上分月2回払い、請求書および来社による集金不要、などを実践している。
矢嶋孝敏会長は「やまとが100周年という考え方ではなく、各産地の後継者育成など、2020年きものの森構想がここからスタートするという業界全体の節目となる年にすべく、やまとができる使命を果たしたい」と語った。ステータスマーケティング8月号に掲載している。

矢嶋会長

●業績内容
(単位:百万円)
項目 実績 前年比
売上高 20,257 102%
経営利益 613 102%
自己資本 36,624 101%
自己資本比率 90% +0.4P
期末店舗数(店) 122店 ±0店

●店舗売上分析
上半期 下半期 通期
売上高 102% 99% 102%
客数 100% 95% 98%
客単価 102% 106% 104%
買上点数 99% 90% 94%
一品単価 103% 110% 106%

 

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