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たかはしきもの工房がエンドユーザーの支持を受ける理由

たかはしきもの工房がエンドユーザーの支持を受ける理由
たかはしきもの工房
代表取締役社長 髙橋和江氏

宮城県気仙沼市から新発想の和装肌着を届け続けている「たかはしきもの工房」。昨年新設した敷地内にはお店、工場、倉庫などを完備。コロナ禍にあってもYoutube動画を始めるなど積極的にPRを進める中、NHK「美の壺」や「サラメシ」に取り上げられるなど、着実に認知度が上がっている。たかはし社長にお話を伺った。
たかはしきもの工房髙橋社長
◆たかはしきもの工房がエンドユーザーの支持を受ける理由
「着物の肌着は、試着(フィッティング)が行われず販売されることがほとんどです。でも本当にそれでお客様は満足でしょうか?いや、私がそれでは嫌でした。肌着や補整で着付けはまるで変わります。私が納得できる肌着を作り出したことがメーカーとなるきっかけです。」

1,固定観念にとらわれずに考える、見直す
S,M,Lの3サイズしかないのが通常の中、当社では、6~8サイズまでを準備し、お客様にぴったりのものを選んでもらいたいと考えております。また、これからもサイズはできる限り増やしていきたいと考えております。これは、私やアドバイザーが実際にフィッティングをし続ける中で現場から拾える感覚を大切にしているからです。
たとえばキモノブラですが、胸を支えてくれないものや脇に流れるなど、きちんと支えきれない商品が意外に多いのです。そして、「キモノブラは胸を抑えるもの」という一般的な考え方を見直し、「寄せて上げる」ほうがきっと着姿は綺麗なはずだという新発想を試してみるなど、今より少しでも良くなる方法をいつも意識していることがユーザーの支持につながっていると思います。

2,お客様の声に耳を傾け、飽かずに自社工場で改善を繰り返す。
一度発売した商品は仕様に変更を加えることはなかなか出来ないものですが、発売してみてからの情報によっては表記や仕様に響かない程度のマイナーチェンジを繰り返しています。ものすごく手間のかかることですが、ここがたかはしの生命線ともいえます。自社工場を持つ強みを最大限お客様に還元したいと願う思いがたかはしの風土です。コロナ禍で苦肉の策で始めたYoutube動画も結果、お客様が主体性をもって商品を選ぶことの一助となっていて、苦難にもがいたことは必ず役に立つんだなぁと実感しています。

Put on キモノブラ

Put on キモノブラ

たかはしきもの工房で特に人気の高い商品
1位:Put on キモノブラ
2位:くノ一 涼子(タンクトップブラ)
3位:くノ一 麻子(肌に優しいオールインワンタイプ)
の順になります。ブラがやはり人気になります。

数量で人気があるものは1位:空芯才(くうしんさい:洗えるメッシュ帯枕)、2位:Put on キモノブラになります。

コロナ禍の現状
コロナが始まった際には、予定されていた催事が全部キャンセルされるなど厳しい状況が続きました。ただ、昨年の秋ごろから商品の動きやお客様の動きもよくなってきていて、悲観する必要はないと思っています。逆にコロナでじっとしている時間を頂けたことで様々な改革も進めることが出来ました。Youtube動画を始めたことも大きいですが、信頼できる方とだけ仕事をすると言う、すごく贅沢な仕事が出来るレールをひいたのです。

大手モールからの撤退:たかはしきもの工房の想い
小売店や消費者様のお取引先様、地域、そして弊社の三方よしを私は大切にしたいと考えております。共存共栄し、お互いに敬意をもって商売をしていく事を大切にしております。そうした意味においてもブランドを守ることにおいても無意味な値引き合戦は避けなければいけません。
昨年大手のECモールから全面撤退しました。丁寧に敬意をもって商うという視点からの決断ですが、3年後には必ず結果を残すと確信しています。

お客様に主体性を持って選んでいただく
着物の世界は主体性を持ちにくい構造があります。モノを作る側も売る側も買う側もです。人のせいにしていては本当の楽しみには出会えない。たかはしの商品は主体性をもって選んでいただく商品であり続けたいと願っています。

お問い合わせは下記より。

たかはしきもの工房(有限会社たかはし)
住所:宮城県気仙沼市所沢321-1
TEL:0226-23-1111

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筆者:松尾俊亮

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