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日本きもの連盟奥山会長、年頭所感

 着物業界誌「ステータスマーケティング」2019年1月号では、全国各地の呉服店、呉服小売団体、染織企業、流通問屋、きもの学院、和裁士1,000以上の事業所を擁する和装団体である、日本きもの連盟の奥山会長の年頭所感を掲載した。奥山会長の年頭所感を掲載する。

変革の時代を迎え 更なる結束が必要な時
日本きもの連盟会長   奥山 功氏

 皆様 新年あけましておめでとうございます。
 昨年は自然災害も多く、北海道地震、西日本での台風等で多くの方が被害を受けました。心よりお見舞い申し上げます。
  又、我々業界にとりましても、正月明け早々より大変ショッキングな事件(はれのひ)が日本中を駆け巡りました。その一方で、我々の役割の大切さ、重さを改めて気づかされた事件でもありました。
  昨年の年頭所感に於いて、今こそ業界が一つになる必要性を述べさせて頂きましたが、まさしく大変業界にとって課題の多い年でもありました。今後、更に多くの課題が待ち構えております。「商慣行十七箇条」「消費税率UP」「働き方改革」そして何より「十八歳成人による成人式のあり方」等々です。
 本連盟では今年も従来からの継続行事として、「中学校でのゆかた着方教室の支援」「十一月十五日きものの日運動」「ユネスコ重要無形文化遺産登録」への運動等、皆様のお力添えにより、執り行ってまいりました。又二十回目を迎えた「きもの姿フォトコンテスト」につきましては、一旦一休みの処置をとらせていただいております。
 更には、経産省の指導により、川上・川中・川下の交流が実現し、「和装商慣行改善協議会」の中での話し合い、和装の持続的発展での商慣行のあり方(十七箇条の指針)等が表明されました。また、業界が一堂に会した「きものサミット京都」開催も実現しました。
 そして、今また新しい課題である十八歳成人に関して、取り組むテーマがスタートしております。これまで通りに二十歳の成人式を執り行ってもらうための「二十歳(はたち)の祝典国民推進会議」を立ち上げました。ご承知の通り、神奈川県逗子市、京都市、高松市、そして成人式発祥の地 蕨市に於いては、従来通りの二十歳での祝典継続をとの表明をいただいております。現状は当問題の所管官庁の法務省に於いても昨年より成人式のあり方についてのヒヤリングも開催されており、私どもも関係者として意見を述べさせていただいているところです。
 全国の全ての地方行政地区に於いて、これまで通りの二十歳の祝いの式典の継続が運動の目的です。まだまだこれから会員皆様の益々のご理解とお力添えが必要であり、ご協力をいただきたいと願っております。前述した諸問題や二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、きもの連盟の役割も年々責任の重い位置づけになってきておりますが、諸課題を実現するには我々の業界の力を、より強靭なものにする必要があります。皆様の増々のご協力ご支援を付してお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様にとりまして本年も素晴らしい年でありますようご祈念申し上げます。

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