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着物市場規模に関する調査2019年:2,875億円と推計

【調査結果要旨:市場構造の大幅な変化、ママ振化、浴衣のレンタル利用増加】
■2018年着物小売市場規模は、前年度比99.8%の2,875億円。
 2018年の着物小売市場規模は、前年比微減の2,875億円。弊誌「ステータスマーケティング」2019年1月号全国着物小売店売上高ランキング200社(2017年4月~2018年3月決算)、及び弊誌「着物年鑑2018」を基準に推計。小売業の健闘により下げ幅は微減。振袖市場でのレンタル市場の拡大、および浴衣市場においてもレンタル化が進み始めている。加えて一般着物でのネット販売、リサイクル着物の普及など、これまでになかった市場が急速に普及し、かつてなかった市場構造に変化しつつある。

振袖市場では、母親・親族から着物を借りる「ママ振」の比率が高まっている。振袖市場では、物販:レンタル:ママ振=2:4:4の比率と推計する(写真館含む)。また今年の成人式では、各メディアで2018年に発生した「はれのひ事件」に連動して、「ママ振」がピックアップされ、ママ振の認知度が高まった。今後もママ振の比率が上昇する傾向があると推定される。
【調査手法】
きものと宝飾社では、着物業界誌 月刊「ステータスマーケティング」(年10回発刊)による取材を通じ、次の調査手法において国内着物市場の調査を実施した。(調査期間:2018年1月~2019年1月)
・調査対象:着物関連メーカー、着物関連卸売業、着物関連小売業、その他イベント、セミナー
・調査方法:専門員の催事取材、インタビュー、SNSを通した市場調査、郵送アンケート及び文献調査

■掲載雑誌
雑誌名:月刊「ステータスマーケティング」2019年1月号
発刊日:2019年1月1日(既刊)
定 価(新年号のみ):10,000円(税込) ※年間購読料36,000円(税込)(年10回発刊)
■問合せ先:有限会社 きものと宝飾社/月刊「ステータスマーケティング」
 所在地:京都府京都市中京区麩屋町通四条上る516井内ビル303 代表取締役:清水 和
 URL:http://www.status-marketing.com/ (お問い合わせはマーケティング担当 松尾まで)
℡:075-255-5596 Fax:075-253-0710 E-mail:status-marketing@nifty.com
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気軽に楽しめる「着物レンタル」、観光客需要と共に、一般呉服のレンタル化も進む
 観光客を中心としたレンタルショップが増加。自分で着る事の手間、メンテナンスの手間を省くレンタル方式が日本人にも普及。海外観光客の増加に伴い、観光地を中心に店舗・新規参入は増加している。また若い日本女性を中心に、結婚式などの式典で利用する訪問着・留袖の「ネットレンタル」も伸長。一方、観光都市部の「街着レンタル競争」は激化。ネットにおける「着物レンタル」、「ネット販売」市場でも競争激化。撤退企業も現れるなど、二極化が鮮明。大手・準大手の投資・サービス内容の洗練化が進む。ECでのネット広告投入なども大手・老舗は積極的に行っている。
■着物専門店の新形態の増加、新規参入、ネット上のC to Cが伸長する
 10万円前後で一式を揃えられる新しいショップの展開が増加。またメルカリなどのネットフリーマーケットによる着物の個人売買が伸長している。消費者の価格への要求は年々厳しくなっている。SNSを活用した個人間の着物のやりとり「お譲り会」なども活発化。流通業界を経由しないC to Cがリサイクル品を中心に伸長する事が予測される。リサイクル着物市場においても競争は激しい。価格が明示される「ネット販売事業」においては、価格競争により薄利多売が進み、採算がとれない事例もある。

関連記事:ネット販売における着物の価格帯:消費者アンケート

【調査結果の概要・2018年の市況に関して】
1.市場の概況
 伝統的な紹介方法である「着物の産地紹介」、「どれだけ手間ひまがかかっているか」などの苦労話に消費者が興味を示さなくなりつつある。もちろん着物ファンの中には、「産地」、「技法」を好む人もいるが、多くの消費者は「産地」、「技法」にこだわりがあるのではない。「自分に似合うか?」、「デザイン」、「価格」に興味をもっている。また、洋服の人と一緒にいても、違和感のないようなシンプルな柄、おしゃれ着に人気が集まっている。重厚華美なデザインが「派手すぎる」、「着ていく場所がない」と敬遠される傾向が出てきた。
問屋(卸売り)・メーカーには、採算がとれない事業に関して合理化・撤退を進めている所も増えている。レンタルショップ、ネット通販、リサイクル事業に適合する和装商品を扱っている問屋には健闘している企業も見られる。2018年にも呉服店・問屋の倒産、M&Aも散見された。今後もこの傾向は続く。

関連記事:着物生産者はなぜ儲からないのか

2.集客方法の変化:新規集客のSNS化に取り組む(LINE@)
◆店頭:催事の比率
既存着物専門店の着物販売比率は、弊社アンケートの平均では、店頭:催事=20%:80%。催事を行わない企業では、店頭:催事=100:0 の所もある。また物販ではなく、レンタル事業を中心に進めている店舗が増加している。催事は店内催事を活用し、経費を削減する所が増加。
◆既存着物専門店の集客方法
既存着物専門店の新規集客方法は、「店頭」、「DM」、「お客様からの紹介」が主流。ただ、他業種とのコラボレーションで、新しいイベントを開催し、地元メディアなどで発信力を高めている企業もある。新しい告知(モデル・アイドルとのコラボによるSNS活用)・ブランド力の構築を進めていく企業もある。ここ数年は、SNS「LINE@」を活用する企業が増えている。
◆ウェブによる新規集客・催事までの案内
ウェブ上の対策、集客方法を確立している所では、催事集客の約7割をウェブ上からの事前予約で行っている。ネットでの広報、そして商売を介在させない純粋なイベントで発信力を強化する流れも増えている。ただ、ネットによるブランディング化を図るとともに、対面販売を強化する店舗も多い。

◆改正消費者契約法、改正特商法の施行(2017年)
2017年改正消費者契約法、改正特商法が施行されている。法令を遵守するための対策が、各企業に求められる。多くの相談が消費者生活センターに持ち込まれている点も留意しなければならない。

2.販売チャネル別動向
【ナショナルチェーン(NC)、着物専門店】
 顧客が気軽に立ち寄れるサロン化も進められている。喫茶店を併設するなど、消費者が入りやすい工夫、年配の方の為のコミュニケーションの場を提供するようなあり方が、実店舗を持つ企業には求められている。「着物を着てお出かけ会」などは最もスタンダードな着物専門店に必要なありかたであると考えらえる。会話を楽しむという付加価値は今後、より必要になってくる。大手のEC最大手の楽天やアマゾンが行わない付加サービスを提供する必要がある。
【百貨店】
 全国的に地方店の閉店が続くなど、二極化が百貨店業界にも進んでいる。様々な取組をすすめているが、顧客の高齢化が避けられない。
【リサイクル】
 低価格のリサイクル品を顧客に提供する事で、新規顧客や着物ファンの支持を集めている。仕立て上がり品がメインの為、買ってすぐに着られることも魅力の一つ。ただ、フリーマーケットが伸長するなど、商品の確保が難しくなっている。また、新規参入が多く、競争が激しくなり、利益の確保が課題。個人事業主、家業店も多く、ファンをどのように獲得できるかも課題。
【インターネット販売】
 インターネット販売会社だけに留まらず、各着物専門店でもネット・SNSを使った宣伝・広報活動が進んでいる。また構造的な変化により、メーカー、問屋の進出事例も増えている。そのため、参入企業が増加しており競争は激化。価格・サービスはもちろん、ネット環境への投資も必要。

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