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木村染匠、手描京友禅の魅力

手描京友禅の魅力を発信する
世界にたった1枚の手描京友禅も作成可能

木村染匠株式会社
代表取締役社長 木村芳次 氏
染色作家 奥野むつみ氏
 
創業76年目の木村染匠。染匠とは着物の意匠や色彩を考案するとともに、分業化された制作の工程全般を総括し、意のままに着物を作り上げる。木村染匠の奥野氏は朝日放送テ レビ「LIFE~夢のカタチ~」に2022年4月に出演されるなど、様々なメディアからも注目を集めている。着物に対する想いや今後の取組について、木村社長と染色作家 奥野氏にお話を伺った。

木村染匠木村社長と奥野氏

誂えに特化する:誂えの着物を1枚から提案・提供していきたい  
「私たちは手描京友禅を作り続けて76年を迎えます。お客様、そしてご家族にも大切に思ってもらい、時代を超えて受け継がれるような価値のある作品を作ってまいりました。 今年は特に子ども向けの着物に力を入れたいと考えています。」と木村社長は語る。
「地域にもよりますが、小学校の卒業式の袴姿も増えています。こうした需要で特別な誂えを作りたい、という方向けのニッチな作品を作成したいと考えております。また『振袖は袖を仕立て直せば訪問着になる』と長らく言われていますが、やはり訪問着と振袖では求められている柄が違います。そうした点からも訪問着に関しては、今後も力を入れていきたいと考えております。」

木村染匠と染色作家 奥野むつみ氏とのご縁  
奥野むつみ氏は、2021年2月に木村染匠に入社。木村社長との出会いのきっかけは、イマジン・ワンワールド KIMONO PROJECTでのご縁。  
「当社は染匠として、作品を作る事に力を入れてきました。そのため、消費者の方との接点が少なく、消費者の方が何を求めていらっしゃるのかを知る機会が少なかった点もございます。そうした中、奥野は作り手であると同時に、様々な現場や催事にも積極的に参加しており、情報発信やお客様とのご縁を持っていました。年齢が近かったこともあり、 忌憚のない意見交換ができ協力してもらうためにも昨年木村染匠に入社してもらいました。」と木村社長は語る。 
奥野氏は、「独立してから様々な取組を行ってまいりました。また色々な所からお声がけも頂き、作品も制作してまいりました。木村染匠には過去の図案などが豊富にあります。また一人で活動する事で、いろいろな事を一人でやる必要があり、『全ての事を一人でできるのだろうか?』という不安もございました。そうした中、木村社長にお声がけをいただけたことは、大変ありがたく、また自信と安心にも繋がりました。業界にも認めていただけた、という喜びもございました。」と奥野氏は語る。初代木村社長が、資料収集が好きで、様々な図案集や資料を1万点近く木村染匠は保有している。

奥野むつみ

若手とベテランがうまく調和する組織づくりを  
「木村染匠においては、作品の趣旨にもよりますが、振袖でしたら1枚40~50色ほど使います。それに対して奥野は、振袖1枚に対して20色くらいを使います。これは、帯や帯 揚、帯じめなどのコーディネートを考えながら、色の使い方を考えて配色を控えめにしているからです。  
またベテランの職人が出す赤と若手の出す赤でも深みが違うなど、様々な個性や技術の差が生まれます。どちらがいい、というものではなく、お互いが切磋琢磨し、調和しあいながら、様々な色合いや作品のレパートリーを作り上げていきたいと考えています。」と 木村社長は語る。

新企画と木村染匠×漫画家 山崎零先生「乙女のキモノぬりえ」  
「木村染匠と漫画家 山崎雫先生とのコラボで、『乙女のキモノぬり絵・木村のひながた』を発表いたしました。ぬり絵を通して、子供の方や大人の方にも着物の魅力を知ってもらえれば、との思いからです。おかげさまで、関係各所のご協力を頂き、昨年度は小学校や支援学校に1,000部ほどご活用いただいております。デザインや色を自由に楽しめると好評をいただいております。ECサイトも展開するなど、今後もより多くの方のきっかけになるように取り組んでまいります。また今年中に社宅を活用する事で、アンテナショップを開設したいと考えております。そこで、『自分だけの振袖を誂えたい』というお客様やお取引様に向けて、誂えの説明や制作を話し合える場所を作っていきたいと考えております。ぜひ一度、木村染匠に足を運んでいただければ、と考えております。」と木村社長は語った。

手描き京友禅の技術を有する木村染匠。様々な新しい企画にも挑戦しながら、着物の魅力、京友禅の魅力を発信していく。問い合わせは下記より。

木村染匠株式会社
住所:京都市中京区岩上通御池南入上巴町424
TEL:075-823-7700