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呉服店とメーカーが一緒に考えて商品を作る事の重要性:株式会社KyoDo

呉服店とメーカーが一緒に考えて商品を作ることの重要性
小ロットで、1反から作れる別注体制を構築

株式会社KyoDo
中島 隆之社長
染色作家 橋本 恵 氏

一反からの別注にも対応できる体制を構築してきた株式会社KyoDo。今回八坂神社から徒歩一分の立地に、「GION KIMONO 栞座」(しおりざ)を開設。今後の展開と想いを中島社長、染色作家の橋本氏に伺った。「メーカー、問屋、小売りの垣根を越えて、一緒に考えて、オリジナルを提案、提供していく事が大切になってくる。」と語る。

KyoDo中島社長

◆京都印象派染色作家 橋本 恵 氏
「この20数年間、京都印象派の冠で、物づくりさせて頂いています。
印象派で、連想するのが巨匠クロードモネやジャンフランソワルノアル。
かの巨匠と同じく、移り変わる大自然の一瞬の美しさ、神々しい光、ドラマチックな影、その儚い美を、筆一本で表現する技法素描(すがき)で、着物に追求しています。
今後の展望は、呉服だけに執着せず、生活の一部、例えば、インテリアの部分、美を追求される方々への、彩りの作品も創りたいと、思っています。
そのきっかけを頂いたのも、KyoDo社長中島氏との出会いです。栞座を舞台にその彩りとは別に、呉服業界発展ため、次に担う沢山の若い人達に、技術を伝えていきたいと思います。」と橋本氏は語る。

染色作家橋本恵

染色作家 橋本恵氏

◆自分が、目指す仕事
「私は、やはり職人です。職人と言っても色々いますが、着物の事や、染めの事に、少しでも興味がある方々や、絵画に、興味がある方々。その沢山のお客様の純粋な目で、私の作品を見た時に、感動を憶える作品を作って行きたい。世間の知名度も大事ですが、純粋に綺麗とか好きって言って下さる作品を、筆一本で創り続けられるなら幸いです。」と橋本氏は語った。

◆ものを作る職人や作家が活躍できる場所を作る
「物を作りたい、働きたいと考えている若者はたくさんいますが、そうした方が働ける場所が減ってきています。物作りにたずさわる方々がもっと増えなければ、産業に携わる人が少なくなり、地盤沈下が加速します。私は、栞座を拠点にそうした若い方で物作りをしたいと考えている仲間、同志を増やしていきたいと考えております。実際に新卒を一人採用いたしました。橋本さんには、若手の方に素描や作品作りのあり方を指導していただいております。」と中島社長は語る。
「今後、お客様の細かい要望に応えられる誂え、別注の体制が大切になってくると考えております。お客様も自分だけの一点ものを相談しながら作ることで、感動され、納得されます。お客様の細かい要望に応える対応力、提案力、そしてそれを具体化する能力が必要になってきます。こうした誂え品の提案であれば、フォーマル着物の購入を希望されるお客様も多くなります。」

「また小売店のオリジナル商品の問い合わせも増えてきました。店頭で新規のお客様への提案商品、展示会での自社コーナーの構築など、流通にはないものを探している小売店が増えてきつつあると思います。」

店頭オリジナル商品、展示会でお客様の要望を聞きながら、オリジナルの作品を書き上げる誂え提案を強みとする株式会社KyoDo。問い合わせは下記まで。

株式会社KyoDo

株式会社KyoDo
住所:京都市東山区清井町483-1
TEL:075-532-0700
E-mail:kyoto@kyo-do.com

筆者:松尾俊亮

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