お知らせ

呉服業界の最新情報をお届けいたします。

きもののやしまグループ、中須賀賢一社長インタビュー

中国地方を中心に呉服店を展開するきもののやしまグループ。中須賀賢一社長にお話を伺った。

和装振興企業として着物業界に貢献したい
やしまグループ
代表取締役 中須賀 賢一氏

きもののやしま中須賀社長

明けましておめでとうございます。
2021年はコロナに翻弄された一年となりました。成人式や式事の延期や中止が続きました。一方で、「式事やイベントがなくなって残念だ。」というお客様の声もいただくようになりました。「早く着物を着たいので、着物を着るイベントをやってほしい。」とお客様の声も聞くことができるようになりました。こうした声を聞けるようになった事は、和装振興企業として、本当にありがたいことです。お客様への感謝、メンバーとお客様との繋がり、商売をさせて頂くことのありがたさを痛切に感じることができました。

◆やしまグループに髙島織物を迎え入れました
このような中、2021年9月、株式譲渡により、株式会社髙島織物がやしまグループに加わった事をご報告いたします。これは一重に着物業界に本気で貢献したい、という気持ちからです。様々な産地を見学させて頂き、作り手の皆様とお会いする中で、作り手、産地が非常に厳しい状況にあることを痛切に感じておりました。
現状、髙島織物では今までのご縁を大切にさせて頂いております。短期間で何かを大幅に変える、という事は考えておりません。焦らずじっくり取り組み、作り手を守っていきたいと考えております。中長期的には、新しい作品の開発なども検討しております。

◆「一喜一憂しない」:「アジャイル」、「早さ」、「即断即決」
今、コロナの影響もあり、個人情報保護の理念も強固になるなど、世界は大きく変化しています。2022年も楽観視はできないと考えております。ただし、一つ一つの事象に一喜一憂せず、中長期的な視点を持ち、和装価値を提供することで、和装振興を進める会社である、という理念は変わりません。当社では、個人情報保護の観点から数年前より名簿事業者から名簿を買う事をやめています。集客に関しては、口コミや紹介、ウェブサイトやデジタルに投資を行っています。そして社内での年賀状のやり取りも廃止致しました。これらも個人情報保護のための取り組みです。世の中の変化に素早く対応していきたいと考えております。

私は2022年に50歳になります。論語に「50にして天命を知る。」という言葉があります。またピーター・ドラッカーは幼少期にこのような体験をしています。【私が十三歳のとき、宗教の先生である牧師さんが 『何をもって憶えられたいかね』と聞いた。誰も答えられなかった。すると、『答えられると思って聞いたわけではない。でも五十になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ』といった。】
私は50歳を迎えるにあたり、「和装価値を作る事により、和装振興企業を作りたい。」と改めて認識しなおす年にしたいと考えております。お客様に着物を今日楽しんでもらう。和装振興企業として、当社を磨き直す1年にしたいと考えております。
なにとぞ、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

きもののやしま

やしまグループホームページ

筆者:松尾俊亮

その他の記事

全国着物売上ランキング200社掲載!ステータスマーケティング1月号

やしまグループ 第33期経営方針発表会

着物業界データ一覧(着物市場規模など)

演歌歌手 やしまとしお 錦川雨情が好評