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朝日新聞の18歳成人式の記事で弊社コメントを掲載頂きました

朝日新聞様の記事で、2018年1月6日に配信された「成人式は制服で出席?18歳成人、呉服業界に危機感」の記事において、弊社「きものと宝飾社」編集長の松尾のコメントを掲載頂きました。誠にありがとうございました。

18歳成人式になった場合の呉服業界及び成人式の課題

・成人式への出席率への低下

成人式が18歳に移行した場合、1月の受験シーズンと重なった場合、受験を控えている受験生の出席率の低下、また、同窓会の意味合いを持っている成人式への参加意欲の低減(高校生が式に出席しても大半は同級生でまだ同じ学校に通っています。普段会っているのに、わざわざ式で会う必要があるのか?)が考えられます。これは文科省のより多くの人に参加してほしい。という要望にはなかなか合致しない問題ではないでしょうか。

・夏に成人式が行われた場合の振袖の着用率の低下

また時期をずらして夏に開催しますと、既存の振袖は暑くて着られません。最近では30℃を超える猛暑日が続く中、振袖を着る事は、季節的にも困難な事は明白です。汗だくになってしまいます。着られる女性に苦痛を強いる事になります。また夏に合わせた振袖の開発なども考えられていますが、必然的に薄手のものとなり、重厚感のある芸術性の高い作品は作られにくいことが考えられます。

・18歳成人式における法の課題「未成年飲酒禁止法」、「未成年喫煙禁止法」

「未成年飲酒禁止法」があります。条文の第1条には「満20歳未満の者の飲酒を禁止する」とあります。成人すれば飲酒してもよいとは書いていません。つまり、18歳で成人式を行っても、飲酒はできません。この未成年飲酒禁止法が改正されるわけではありません。成人式に参加された方は経験があるかと思いますが、成人式参加後の2次会あるいは懇親会でお酒を飲んで、懐かしい友達の旧交を温める経験があったかと思います。次の世代の参加者にはこうした「お酒を交えた」交流会を行うことができません。「お酒は飲めないけれど、皆さんは大人です」というイベントには説得力が欠けるのではないでしょうか?

また「お酒も飲めないのに何が大人か」という疑問が出てきても不思議ではないでしょう。こうした「大人の理論」によって、次世代の「大人」に一風変わった理屈を押しつけることは、参加者の興を削ぐことになるのではないでしょうか。

もちろん様々な課題はありますが、新しく大人になられる若い方が楽しんで参加できるような工夫、取り組みが必要となります。朝日新聞の記事のリンクは下記にございます。ご高覧頂けましたら幸いです。

https://www.asahi.com/articles/ASKDV7QVNKDVUTIL054.html

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