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京都きもの学院京都本校 春の認定式&パーティー(2)

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京都きもの学院京都本校(京都市中京区)での認定式&パーティーでは、リメイクのお話もありました。

「絹は本来、黄色い色をしています。それを撚りをかけて白くするのですが、時間が経つと生糸本来の黄色い色に戻ってきます。どうしても時がたって黄色くなってくると、古臭く感じてしまうのです。そこで着物の持つ柄を残し、生かしながら若い時に買ったすこし派手目の色を落ち着いた色に染め変えて年齢に見合ったシックな色合いに変える事で再度楽しむ事ができます」と和楽堂の伊藤社長は語った。

「しっ皆業に長い間奉公しておりましたが、昔は皆さん、着物を手直しして、新しい着物と古い着物を上手に使い分けてきました。古くなったから着ない、ではなく染め変える、手直しすることで新しい気持ちで古いものを楽しむ。もったいない、という気持ちがしっかりあったのです。染め直しはそれほどお金がかからず楽しむ事ができます。若いころに着ていたけれど、色が少し派手になって今では着られないというものも落ち着いた色に染め変えれば十分に楽しめます。人の手で作られたものであれば、ちゃんと人の手で手直しすることができます」

と実例を挙げながら紹介。

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峰村学院長(中央)がお召しになっている淡い青色の着物は、昔は真っ白な着物だったが、柄だけを保護して全体を染め変えたもの。左に立たれている増倉副学院長(写真左)の薄茶色の着物は、増倉副学院長が若いころに着ていたピンクの着物を染め変えたもの(写真は若いころのピンク色の着物)。

「着物はもともと色合いや柄でその風情を変えるものです。若いころの派手な色も灰色などを混ぜ合わせる事で奥ゆかしい色合いに変える事で、年を気にすることなく、気に行った柄の着物を楽しむ事ができます」

と伊藤社長は語った。

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こちらの女性も染め変えをして着物を楽しんでいる。右手に持たれているのが元々の着物のハギレで明るい色。今着ておられる着物も元は手に持っているハギレの色だったという。

ヘアメイクアートも取り入れた多彩なパーティーはただ楽しいだけではなく、こうした染め変えの話もある興味深いパーティーとなりました!

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帯結び

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